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  • 執筆者の写真今宿 裕昭

【グッドモーニング・データ】2位:OECD加盟国中、国土に占める森林比率(67%)ランキングで日本の順位

更新日:2022年3月14日


毎日の日経新聞の記事の中から、気になるデータをピックアップ。「CHANGEをCHANCEに」変える中小企業経営者のヒントとなるようなデータをお届けします。


2022年3月3日 日経新聞 14面 ビジネス1

ロシアによるウクライナ侵攻後、毎日の新聞記事に占める「その他の記事」の面積がどんどん狭くなっています。今年の1月1日からはじめた、朝の日経新聞イッキ読みが、毎日の習慣になったからこそ、感じられる感覚です。1日も早くこのような異常な状態が終息を迎えて欲しいです。


今日は、「ウッドショック」への対応策を住友林業 光吉社長へインタビューした内容を読み解きながら、何をどう実践するべきなのかを、考えたいと思います。

​目次

日本の林業って、どうなってる?

ウッドショック

人工林


日本の林業って、どうなってる?

博報堂という広告会社に勤務してきた自分にとって、林業とは、これまで全く縁のない業界でした。


キャンプが好きで、日本の森林には何度も訪れていたのですが、調べるきっかけが、なかったんです。


今日の記事を読んで改めて、国土の7割近くが森林であること、それが、世界でも有数な比率であること、などを知り、早速、ざっくりと調べてみました。


今さらかい!って呆れる方もいると思いますが。少しお付き合いください。


「この業界って、ざっくり、どうなってるのかな」的な時は、就職サイトが一番、わかりやすくまとめてくれています。


林業キャリアプランをつくろう

林業で働くには、森林組合か民間の林業会社に就職する方法が一般的です。独立を目指す場合でも、起業前にどちらかで数年以上の経験を十分に積む場合が多いので、未経験者はまずどちらかへの就職を考えてみましょう。

1 森林組合に就職する

2 民間の林業会社に就職する


今の新卒の方々が林業を志した時、就職先としては、この二択だそうです。

では、2の民間の林業会社はどんな状況なんでしょうか。


林業・木材業界のランキングと概況


1位の住友林業と2位の大建工業の売上高の差はおよそ1兆円。もちろん、住友林業の売上には、純粋な林業(木材・建材事業)以外の住宅・不動産事業が含まれているからですが、それにしても、林業界における住友林業。圧倒的なリーダー的存在、だということがわかりました。


ウッドショック

ウッドショックとその原因を解説 コロナ後もインパクトは終わらない!?

ウッドショックとは、2021年に起きた世界的な木材不足による木材価格の高騰のことだ。原因の1つは、米国でリモートワークが増えたり住宅ローン金利が大幅に下がったりした影響で、住宅購入やリフォームが増加し木材需要が高まったことだ。また、中国での木材需要の増加や世界的なコンテナ不足など複合的な要素もある。


この記事の中では、日本の木材自給率の推移を示すグラフがありました。



グラフの赤い線が自給率を示しています。見ての通り、最低だった2002年の18.8%から2020年では41.8%と、2倍以上になっています。


この低成長時代の日本で、こんなことってある?! 驚いたので、さらに、その理由を探ってみます。


木材自給率爆上がり!その理由は途上国的木材需要にあり?


この記事では、自給率上昇の理由をわかりやすく解説しています。ワタクシの勝手な想像の「建材としての需要」を押し上げたのではなく、主にバイオマス発電の燃料として使用される燃料材が増えているから、だということです。

燃やすために伐る樹木が増えた

自給率が上がっているのに、ウッドショックが起きているのは、こういう背景があるのだな。と理解できました。(間違っていたら、ごめんなさい)

いうまでもなく、バイオマス発電がこれほど広がったのは、気候変動を防ぐために大気中の二酸化炭素を減らすためである。いわゆるカーボンニュートラルの理論を取り入れ「木材は燃やしても二酸化炭素を排出しない(ことにする)」から、化石燃料に代えて木材を燃料にしたのだ。


しかし、燃料材の調達のために森林を伐採したのでは(間伐ではなく、森の木を全部燃料にするような伐採が行われている)どう言い繕っても、二酸化炭素の吸収源を破壊し、排出を増やす。もちろん自然破壊であり、生物多様性を失い、防災機能も低下させる。


果たして今の木材自給率の上昇を喜んでいいのだろうか。


いいえ。自然破壊して自給率を拡大するなんて、これははっきりと、ダメでしょう。なんとかしたいと思います。


人工林


今朝の日経記事を調べている中で、新しい言葉に出会いました。 それは、人工林、という言葉です。

人工林は、植林や播種で成立した樹木が優先してみられる森林。人の手により苗木の植栽、播種、挿し木等が行われ、樹木の世代交代が達成されている林をいう。育成林ともいう。人間が樹木の生殖に関わることにより、品種・品質が整えられ、工業・建築材料としての木材供給に適した樹木群となる。


みなさん、ちなみに、日本の人工林比率は、何%だと思いますか?


正解は、41.1%です。世界最大の森林面積をもつ国はロシア(!)ですが、人工林率は2.4%。ほとんどが自然林です。


それに比べて日本は、国内の森林の半分近くが人工林。


えー、日本の森林って、自然じゃないのー、というなかれ。人工林であるということは、まったくの手付かずの森林に比べると管理がしやすい、計画を立てて生産・利用がしやすい、というメリットがあると思います。


ただし、勝手に推察すると。おそらくこの林業という業界は全般的に、デジタル化・データ化できていないんじゃないかな、と推測します。


人工衛星、ドローンなど、さまざまな技術が林業を変えようとしています。日経記事の中でも、「森林の運営で得られる炭素クレジットに着目し、森林に投資するファンド創設をめざしている」と、ありました。


林の中に分け入り、50年かけて、木を育て、木を切り、木を活用するという、一次産業の若い担い手と、超大企業・住友林業との間にある、大きくて深い溝。(すみません。勝手にあることにしています)


ワタクシとしては、まず、滋賀県(特にご縁をいただいた、奥永源寺エリア)の現状をヒアリングすることから始めようと思います。


そして、何かワタクシがお役立ちできそうなことがないか。探していきたいと思います!


毎年毎年、東京でも滋賀でも、どこにいても花粉に悩まされる理由がわかりました。人工林が多い、日本だからこその花粉症。今日の記事から学んで、鼻水を少し我慢できる気持ちになれました。

今日も、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


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