中小企業が“勝つ”ためのマーケティング──一点突破の3つの戦略
こんにちは、ステップアウトマーケティング代表の今宿裕昭です。
今年も残りわずか。 経営者のみなさんにとって、今はまさに「来期をどう戦うか」を考える大切なタイミングだと思います。
- 来年こそ売上を伸ばしたい
- 新規顧客をしっかり獲得したい
そう願う一方で、
- 何から手をつければいいかわからない
- 大企業みたいに予算も人もいない
そんな声を本当によく耳にします。
ただ、僕はいつもこうお伝えしています。
リソースが限られている中小企業こそ、戦略が必要だ。 戦略とは“やらないこと”を決めることだから。
博報堂で29年間、そして独立後に20社以上の中小企業を支援してきた経験の中で、成果につながる“3つの戦略ポイント”が明確に見えてきました。
今日はその核心だけを、ギュッとまとめてお話します。
1. 誰に届けるのか──ターゲットを絞りきる
中小企業がもっとも陥りやすい罠。 それが 「できるだけ多くの人に売りたい」 という発想です。
- 「20〜60代まで幅広く」
- 「男女問わず」
- 「どんな業種にもフィット」
こう聞くと一見“強そう”に見えますが、実際は真逆です。
“みんな向け”は“誰にも刺さらない”。
マーケティングの第一歩は、 「たったひとりの理想の顧客」を決めること。
- どんな悩みを抱えていて
- どんな生活をしていて
- 何に価値を感じるのか
この人物像が鮮明になればなるほど、あなたのメッセージは鋭く届きます。
ターゲットを絞ることは「その他を捨てる」行為ではありません。 むしろ、本当に必要としている人に確実に届く状態をつくる作業です。
2. 何を提供するのか──独自の価値を“言葉”にする
ターゲットが決まったら、次は 「その人にどんな価値を届けるのか」 を明確にします。
ここで多くの企業が“機能の説明”に戻ってしまいます。
- 吸引力が高い
- 耐久性がある
- 他社より少し安い
もちろん大切ですが、もっと重要なのは ベネフィット(お客様が得る未来) です。
- × 吸引力◯◯ワット
- 〇 「忙しい朝でも5分で部屋が整う」
お客様は“商品そのもの”ではなく、 “商品を使ったあとに得られる未来”を買っています。
さらに問いかけたいのは、 「その未来は他社ではなく、あなたの会社だから実現できるのか?」
ここが磨かれている企業は、強いです。 ここが言語化できていない企業は、苦戦します。
3. どう伝えるのか──メッセージを“一貫させる”
そして最後のポイント。 それが 「一貫性」です。
Webサイト・チラシ・SNS・営業資料・名刺…… それぞれが別の方向を向いていたら、ブランドは育ちません。
- Webでは「高品質」
- チラシでは「激安」
- 営業では「スピード対応」
これでは受け手は迷います。
“あの会社といえば、◯◯だよね”
このタグが顧客の頭に刻まれるまで、同じメッセージをしつこいほど繰り返す。
中小企業は意思決定が早く、ブランドの軸を素早く整えられる強みがあります。 全員が同じ言葉で自社の価値を語れる状態をつくりましょう。
来年の飛躍に向けたチェックリスト
あなたの会社は、どこまで整理できていますか?
- 理想の顧客を“ひとりの人物”として描けている
- 「みんなに」ではなく「あなたに」届けるメッセージになっている
- ベネフィット(未来)を語れている
- 競合にない独自の価値を一言で説明できる
- 全ての発信物が一貫したメッセージになっている
ひとつでも曖昧な項目があるなら、そこが伸びしろです。
まとめ──戦略とは“選ぶ”ことではなく“捨てる”こと
マーケティングは複雑に見えますが、本質はとてもシンプルです。
- 誰に届けるか(ターゲット)
- 何を届けるか(価値)
- どう伝えるか(一貫性)
この3つを徹底して磨くこと。
そして―― 「やらないこと」を決める。
ここにこそ、中小企業が大きく飛躍するカギがあります。
もし「うちの場合はどう考えればいい?」という疑問があれば、いつでも相談してください。 来年が、あなたの会社にとって大きな飛躍の年になることを願っています。
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