ChatGPTを経営判断に使う──社長の「壁打ち相手」としてのAI活用法
こんにちは、ステップアウトマーケティング代表の今宿裕昭です。
「ChatGPTは便利らしいけど、経営に使えるの?」 「メールの下書きくらいしか使い道がないんじゃない?」
こう思っている経営者の方、多いと思います。
はっきり言います。ChatGPTの一番の使い道は、経営者の「壁打ち相手」です。
中小企業の社長は孤独です。 重要な判断を相談できる相手が社内にいない。顧問税理士や弁護士はいても、経営戦略の壁打ちをしてくれるわけではない。
僕はChatGPTを「24時間いつでも付き合ってくれる、文句を言わない参謀」として使っています。
今日は、経営者が実際にChatGPTをどう使えるのか、場面別にお伝えします。
場面1:事業計画を整理する
新規事業を考えている。来期の方針を決めなければいけない。
でも、頭の中がぐちゃぐちゃで、まとまらない。
こういうとき、ChatGPTにこう投げかけます。
従業員10人の製造業です。既存事業は売上横ばい。新規事業としてBtoC向けのECサイトを検討しています。メリット、デメリット、リスクを整理してください。
数十秒で、論点が整理されて返ってきます。
もちろん、AIが出した整理がそのまま正解というわけではありません。 でも 「考える叩き台」が一瞬で手に入る ことの価値は、経営者なら実感できるはずです。
ここから「デメリットの3番目、もう少し詳しく教えて」「うちの場合、〇〇という制約があるけど、それでも可能か?」と深掘りしていく。
一人で考え続けるより、はるかに早く結論にたどり着けます。
場面2:競合を分析する
「あの会社、最近元気がいいな。何をやっているんだろう」
競合調査にもChatGPTは使えます。
滋賀県で従業員30人以下の製造業がBtoCに進出する場合、成功事例と失敗事例を教えてください。
AIの回答だけで十分な競合分析ができるかと言えば、そこまでではありません。 でも 調べ始めるきっかけ としては優秀です。
AIが挙げた事例をもとに自分で深掘りしていく。このやり方が、一番効率がいい。
ちなみに、より精度の高いリサーチにはPerplexityやGensparkがおすすめです。これらは情報源つきで回答を返してくれるので、「本当にそうなのか」の確認がしやすい。
場面3:人事の悩みを相談する
中小企業の社長が一番悩んでいるのは、実は「人」の問題です。
「社員のモチベーションが下がっている」 「ベテラン社員と若手の関係がぎくしゃくしている」 「退職の相談を受けた」
こういう繊細な問題は、社内では相談しにくい。
社員10人の会社の社長です。入社3年目の社員から退職の相談を受けました。理由は「成長を感じられない」とのこと。引き止めるべきか、送り出すべきか。判断のポイントを教えてください。
AIは感情に巻き込まれずに、冷静な論点を出してくれます。
もちろん、最終的に人を見て判断するのは社長の仕事 です。 でも、感情が揺れているときに、論点を整理してもらえるだけで、頭がクリアになる。
場面4:数字の意味を読み解く
「売上が下がった」「利益率が落ちた」
数字の変動はわかる。でも、その原因と対策を考えるのに時間がかかる。
前年比で売上が15%減少しました。業種は建設業、従業員20人。考えられる要因を5つ挙げて、それぞれの対策を簡潔にまとめてください。
こういう使い方をすると、ChatGPTは「仮説のリスト」を出してくれます。
その中から「これはうちに当てはまる」「これは違う」と選別していく。
ゼロから仮説を立てるのと、リストから選ぶのでは、思考のスピードがまるで違います。
場面5:文書を一瞬で仕上げる
これは「壁打ち」とは少し違いますが、経営者の日常で一番時間を食う作業です。
- 取引先への提案書
- 銀行への事業説明資料
- 社員向けの方針説明メール
- 会議のアジェンダ
こうした文書を、ChatGPTに要点だけ伝えて下書きさせる。
来月から新しい人事評価制度を導入します。社員向けに、制度の趣旨と概要を説明するメールを書いてください。ポイントは「成果だけでなくプロセスも評価する」「給与への反映は半年後から」の2点です。
自分でゼロから書くと30分。ChatGPTに下書きさせて手直しすれば10分。
この差が、1日に3回あれば、1時間の節約 になります。 1ヶ月で20時間。経営者の20時間は、売上に直結する時間です。
経営者がChatGPTを使うときの3つのコツ
コツ1:「役割」を指定する
「あなたは中小企業の経営コンサルタントです」と最初に伝えると、回答の質が変わります。
あなたは中小企業の経営コンサルタントです。従業員15人の小売業の社長から相談を受けています。
こう前置きするだけで、大企業向けの一般論ではなく、中小企業の現実に沿った回答が返ってきやすくなる。
コツ2:自社の情報を具体的に伝える
「売上を伸ばしたい」だけでは、一般的な回答しか返ってきません。
「年商2億、従業員10人、滋賀県の製造業、主力製品は○○、主要顧客は□□」
具体的に伝えるほど、回答の精度が上がります。
ただし、前の記事でも書いたとおり、顧客の個人情報や社外秘の数字は入力しない こと。 「うちの業種」「うちの規模」くらいの粒度で十分です。
コツ3:一回で終わらせない
ChatGPTの本領は、対話の中で発揮されます。
最初の回答を見て、
- 「もう少し具体的に教えて」
- 「3番目のポイントを深掘りして」
- 「反対の意見も聞かせて」
こうやって何往復もする。すると、自分一人では到達できなかった視点に出会えます。
AIとの対話は、自分の思考を深めるプロセスそのもの です。
「AIに頼りすぎ」にならないか?
この質問もよくもらいます。
答えは 「頼りすぎなければいい」 です。
AIはあくまで思考の道具。判断するのは経営者自身です。
電卓を使って暗算力が落ちたとしても、電卓を使わない経営者はいません。 それと同じで、AIを使って思考のスピードを上げること は、合理的な経営判断です。
大事なのは、AIの出力を鵜呑みにしないこと。 「なるほど、こういう視点もあるのか」と参考にしつつ、最終判断は自分の経験と直感で下す。
その使い方であれば、頼りすぎにはなりません。
まとめ:社長こそChatGPTを使うべき理由
中小企業の社長は、あらゆる判断を一人で背負っています。
相談相手がいない。考える時間がない。調べる余裕もない。
ChatGPTは、その全部を少しずつラクにしてくれます。
- 事業計画の整理 → 論点を瞬時に出してくれる
- 競合分析 → 調べ始めのきっかけを作ってくれる
- 人事の悩み → 感情に巻き込まれず、冷静な論点を出してくれる
- 数字の読み解き → 仮説のリストを出してくれる
- 文書作成 → 下書きを一瞬で仕上げてくれる
月額3,000円で、24時間付き合ってくれる参謀が手に入る。 これを使わない手はありません。
まずは明日の朝、今一番悩んでいることをChatGPTに投げかけてみてください。
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