生成AI活用

ChatGPTを経営判断に使う──社長の「壁打ち相手」としてのAI活用法

「ChatGPTって、メールの文案を作るだけでしょ?」──いいえ。経営判断の壁打ち相手として使うと、一人で悩む時間が激減します。博報堂29年、60歳からAIを使い始めた僕が、経営者ならではのChatGPT活用法を場面別に紹介します。

#ChatGPT#経営者#経営判断#AI活用#中小企業#意思決定#壁打ち
今宿 裕昭

今宿 裕昭

ステップアウトマーケティング合同会社 代表|元博報堂 29年

プロフィール →
シェア:

ChatGPTを経営判断に使う──社長の「壁打ち相手」としてのAI活用法

こんにちは、ステップアウトマーケティング代表の今宿裕昭です。

「ChatGPTは便利らしいけど、経営に使えるの?」 「メールの下書きくらいしか使い道がないんじゃない?」

こう思っている経営者の方、多いと思います。

はっきり言います。ChatGPTの一番の使い道は、経営者の「壁打ち相手」です。

中小企業の社長は孤独です。 重要な判断を相談できる相手が社内にいない。顧問税理士や弁護士はいても、経営戦略の壁打ちをしてくれるわけではない。

僕はChatGPTを「24時間いつでも付き合ってくれる、文句を言わない参謀」として使っています。

今日は、経営者が実際にChatGPTをどう使えるのか、場面別にお伝えします。


場面1:事業計画を整理する

新規事業を考えている。来期の方針を決めなければいけない。

でも、頭の中がぐちゃぐちゃで、まとまらない。

こういうとき、ChatGPTにこう投げかけます。

従業員10人の製造業です。既存事業は売上横ばい。新規事業としてBtoC向けのECサイトを検討しています。メリット、デメリット、リスクを整理してください。

数十秒で、論点が整理されて返ってきます。

もちろん、AIが出した整理がそのまま正解というわけではありません。 でも 「考える叩き台」が一瞬で手に入る ことの価値は、経営者なら実感できるはずです。

ここから「デメリットの3番目、もう少し詳しく教えて」「うちの場合、〇〇という制約があるけど、それでも可能か?」と深掘りしていく。

一人で考え続けるより、はるかに早く結論にたどり着けます。


場面2:競合を分析する

「あの会社、最近元気がいいな。何をやっているんだろう」

競合調査にもChatGPTは使えます。

滋賀県で従業員30人以下の製造業がBtoCに進出する場合、成功事例と失敗事例を教えてください。

AIの回答だけで十分な競合分析ができるかと言えば、そこまでではありません。 でも 調べ始めるきっかけ としては優秀です。

AIが挙げた事例をもとに自分で深掘りしていく。このやり方が、一番効率がいい。

ちなみに、より精度の高いリサーチにはPerplexityやGensparkがおすすめです。これらは情報源つきで回答を返してくれるので、「本当にそうなのか」の確認がしやすい。


場面3:人事の悩みを相談する

中小企業の社長が一番悩んでいるのは、実は「人」の問題です。

「社員のモチベーションが下がっている」 「ベテラン社員と若手の関係がぎくしゃくしている」 「退職の相談を受けた」

こういう繊細な問題は、社内では相談しにくい。

社員10人の会社の社長です。入社3年目の社員から退職の相談を受けました。理由は「成長を感じられない」とのこと。引き止めるべきか、送り出すべきか。判断のポイントを教えてください。

AIは感情に巻き込まれずに、冷静な論点を出してくれます。

もちろん、最終的に人を見て判断するのは社長の仕事 です。 でも、感情が揺れているときに、論点を整理してもらえるだけで、頭がクリアになる。


場面4:数字の意味を読み解く

「売上が下がった」「利益率が落ちた」

数字の変動はわかる。でも、その原因と対策を考えるのに時間がかかる。

前年比で売上が15%減少しました。業種は建設業、従業員20人。考えられる要因を5つ挙げて、それぞれの対策を簡潔にまとめてください。

こういう使い方をすると、ChatGPTは「仮説のリスト」を出してくれます。

その中から「これはうちに当てはまる」「これは違う」と選別していく。

ゼロから仮説を立てるのと、リストから選ぶのでは、思考のスピードがまるで違います。


場面5:文書を一瞬で仕上げる

これは「壁打ち」とは少し違いますが、経営者の日常で一番時間を食う作業です。

  • 取引先への提案書
  • 銀行への事業説明資料
  • 社員向けの方針説明メール
  • 会議のアジェンダ

こうした文書を、ChatGPTに要点だけ伝えて下書きさせる。

来月から新しい人事評価制度を導入します。社員向けに、制度の趣旨と概要を説明するメールを書いてください。ポイントは「成果だけでなくプロセスも評価する」「給与への反映は半年後から」の2点です。

自分でゼロから書くと30分。ChatGPTに下書きさせて手直しすれば10分。

この差が、1日に3回あれば、1時間の節約 になります。 1ヶ月で20時間。経営者の20時間は、売上に直結する時間です。


経営者がChatGPTを使うときの3つのコツ

コツ1:「役割」を指定する

「あなたは中小企業の経営コンサルタントです」と最初に伝えると、回答の質が変わります。

あなたは中小企業の経営コンサルタントです。従業員15人の小売業の社長から相談を受けています。

こう前置きするだけで、大企業向けの一般論ではなく、中小企業の現実に沿った回答が返ってきやすくなる。

コツ2:自社の情報を具体的に伝える

「売上を伸ばしたい」だけでは、一般的な回答しか返ってきません。

「年商2億、従業員10人、滋賀県の製造業、主力製品は○○、主要顧客は□□」

具体的に伝えるほど、回答の精度が上がります。

ただし、前の記事でも書いたとおり、顧客の個人情報や社外秘の数字は入力しない こと。 「うちの業種」「うちの規模」くらいの粒度で十分です。

コツ3:一回で終わらせない

ChatGPTの本領は、対話の中で発揮されます。

最初の回答を見て、

  • 「もう少し具体的に教えて」
  • 「3番目のポイントを深掘りして」
  • 「反対の意見も聞かせて」

こうやって何往復もする。すると、自分一人では到達できなかった視点に出会えます。

AIとの対話は、自分の思考を深めるプロセスそのもの です。


「AIに頼りすぎ」にならないか?

この質問もよくもらいます。

答えは 「頼りすぎなければいい」 です。

AIはあくまで思考の道具。判断するのは経営者自身です。

電卓を使って暗算力が落ちたとしても、電卓を使わない経営者はいません。 それと同じで、AIを使って思考のスピードを上げること は、合理的な経営判断です。

大事なのは、AIの出力を鵜呑みにしないこと。 「なるほど、こういう視点もあるのか」と参考にしつつ、最終判断は自分の経験と直感で下す

その使い方であれば、頼りすぎにはなりません。


まとめ:社長こそChatGPTを使うべき理由

中小企業の社長は、あらゆる判断を一人で背負っています。

相談相手がいない。考える時間がない。調べる余裕もない。

ChatGPTは、その全部を少しずつラクにしてくれます。

  • 事業計画の整理 → 論点を瞬時に出してくれる
  • 競合分析 → 調べ始めのきっかけを作ってくれる
  • 人事の悩み → 感情に巻き込まれず、冷静な論点を出してくれる
  • 数字の読み解き → 仮説のリストを出してくれる
  • 文書作成 → 下書きを一瞬で仕上げてくれる

月額3,000円で、24時間付き合ってくれる参謀が手に入る。 これを使わない手はありません。

まずは明日の朝、今一番悩んでいることをChatGPTに投げかけてみてください。


AIを経営に活かしたい方へ

「ChatGPTは触ってみた。でも、経営判断にどう使えばいいかがわからない」 「自社の業務フローにAIをどう組み込めばいいか相談したい」

そんな方は、まず30分お話ししましょう。 博報堂29年の経験と、20社以上の中小企業支援実績から、御社に合ったAI活用法を具体的に提案します。

30分無料壁打ちを予約する IMA-JUKU(今塾)の詳細はこちら


関連記事: