ChatGPTを仕事で使いこなす──場面別プロンプト実例集15選
こんにちは、ステップアウトマーケティング代表の今宿裕昭です。
「ChatGPTを使ってみたんですが、なんか微妙で」
この感想、ここ2年で何百回聞いたかわかりません。
でも話を聞くと、ほぼ例外なく同じ問題があります。
使い方が「検索エンジン感覚」になっている。
「ChatGPT、議事録 作り方」とか「プレゼン 構成 例」みたいに、検索キーワードを打ち込む感覚で使っていると、確かに大した答えは返ってきません。
ChatGPTは検索エンジンではなく、**「一緒に仕事をする優秀なアシスタント」**です。指示の出し方を変えるだけで、アウトプットの質が劇的に変わります。
今日は、僕が実際の業務で使っているプロンプト例を、場面別に15個まとめて紹介します。コピーしてそのまま使えます。
まず基本の型だけ押さえておく
プロンプトの具体例に入る前に、1つだけ。
良いプロンプトには、4つの要素が含まれています。
- 役割:「あなたはプロのコピーライターです」
- 背景・文脈:「私はBtoB向けの製造業で、新製品を中小企業の経営者に提案しようとしています」
- 具体的な指示:「以下の情報をもとに、メール文を200字以内で書いてください」
- 制約・フォーマット:「箇条書きで3点にまとめてください。専門用語は使わないでください」
役割と文脈がない指示は、脈絡のない質問を見知らぬ人に投げているのと同じです。
では、実例に入ります。
場面1:メール・返信文
①丁寧なお断りメール
あなたはビジネスマナーに精通したビジネスパーソンです。
以下の状況で、丁寧かつ誠実なお断りのメールを書いてください。
状況:
- 相手:取引先の営業担当者
- 断る内容:新しいITシステムの導入提案
- 理由:今期の予算が確保できないため
- 今後の関係は維持したい
条件:
- 200〜250字以内
- 相手を不快にさせない言い回し
- 予算が整った際に再度ご提案いただきたい旨の一文を入れる
自分で書くと、どうしても感情が入ったり、言い訳がましくなったりします。ChatGPTに初稿を出させて、名前や細部だけ直すほうが早いし、余計な一文も入らない。
②クレーム対応メール
あなたはベテランの顧客対応担当者です。
以下の状況でクレーム対応のメールを作成してください。
状況:
- お客様から「商品の品質が悪い」という連絡があった
- 事実確認済み、当社側のミスと判明
- 返金または代替品の対応を申し出る
条件:
- 誠実な謝罪から始める
- 再発防止策についても触れる
- 300字以内
クレーム対応文を自分で書くのは精神的に消耗します。まずAIに初稿を出させてから、事実部分だけ修正する使い方が一番楽です。
場面2:議事録・会議メモ
③会議メモを議事録に変換
以下の会議メモを、正式な議事録の形式に整えてください。
会議日時:○年○月○日 ○○:○○〜○○:○○
参加者:[名前を記入]
テーマ:[テーマを記入]
メモ:
[会議メモをここに貼り付け]
出力形式:
- 決定事項
- 課題・懸案事項
- 次回アクション(担当者と期限付き)
の3セクションで整理してください
会議メモを貼るだけで、きれいな議事録に変換してくれます。これが一番手っ取り早い時短です。週に3回会議がある人なら、それだけで月2〜3時間は取り戻せます。
④長い文字起こしの要点整理
以下の会議の文字起こしを読み、3点を箇条書きで教えてください。
1. この会議で決まったこと
2. 積み残した課題
3. 次回までに誰が何をすべきか
文字起こし:
[文字起こしテキストをここに貼り付け]
音声の文字起こし自体は、Whisper等のツールで自動化できます。そのテキストをこのプロンプトに通せば、1時間の会議が5分で整理できます。
場面3:提案書・企画書
⑤提案書の構成案を出す
あなたはBtoB営業の経験豊富なコンサルタントです。
以下の条件で提案書の構成案を出してください。
提案内容:[提案するサービス・商品]
提案先:[業種・規模・担当者の役職]
先方の課題:[想定される課題]
出力:
- 提案書の章立て(5〜7項目)
- 各章で伝えるべきポイントを2〜3文で
構成案が出たら、各セクションを個別にChatGPTに肉付けさせることもできます。「第2章の内容をもっと具体的に書いて」と追加指示するだけです。
⑥競合との差別化ポイントを整理する
以下の情報をもとに、競合他社との差別化ポイントを整理してください。
自社の強み:
[箇条書きで記入]
競合他社の特徴:
[分かっている範囲で記入]
出力:
- 差別化ポイントを3つ
- それぞれを1〜2文で表現
- 意思決定者が「なるほど」と感じやすい言葉で
提案書の「他社との違い」欄を埋める作業が一番苦手な人は多い。自社の強みを箇条書きで入れるだけで、整理してくれます。
場面4:SNS・コンテンツ制作
⑦X(旧Twitter)投稿文を5案出す
以下のテーマで、X(旧Twitter)の投稿文を5パターン出してください。
テーマ:[投稿したい内容]
条件:
- 140字以内
- 「へぇ」と思わせる書き出しで始める
- 断定的な口調で言い切る
- 難しい言葉は使わない
- ハッシュタグ不要
5案出させておいて、一番しっくりくるものを選ぶだけ。投稿のたびに頭を抱える時間がなくなります。
⑧ブログ記事のネタ出し
以下の条件でブログ記事のタイトル案を10個出してください。
対象読者:[読者像]
テーマ領域:[扱っているテーマ]
ゴール:[読んだ後に読者に感じてほしいこと]
条件:検索されそうなキーワードを含む
過去に書いた記事のタイトル:
- [タイトル1]
- [タイトル2]
出てきたアイデアをそのまま使わなくていい。「このテーマ、確かに誰かが知りたいかも」という気づきのきっかけとして使えれば十分です。
場面5:情報整理・調査
⑨長い記事・資料の要点を抜き出す
以下の記事・資料を読み、3点を整理してください。
1. このデータが示すトレンド
2. 中小企業の経営者にとっての意味
3. 今後注視すべきポイント
記事・資料:
[テキストを貼り付け]
長いPDFや調査レポートを全部読む時間がないとき、まずこれを通して概要を把握します。情報収集の効率が体感で3倍になった、僕が一番よく使うプロンプトです。
⑩アンケート結果から施策を考える
以下のアンケート結果を分析して、マーケティング施策への示唆を3点出してください。
アンケート概要:[概要]
結果:
- [項目1]:XX%
- [項目2]:XX%
- [項目3]:XX%
示唆のポイント:
- どこにメッセージを集中すべきか
- 最初に解決すべき心理的障壁はどれか
場面6:社内コミュニケーション
⑪難しい文章をわかりやすく書き直す
以下の文章を、IT知識のない60代のスタッフにも理解できるように書き直してください。
専門用語は必ず一般的な言葉に置き換えてください。
元の文章:
[書き直したい文章をここに貼り付け]
契約書・規約・システム説明文など、「読んでもわからない文章」を噛み砕く作業に使えます。
⑫研修用レジュメを作る
以下のテーマで、社内研修用のレジュメを作成してください。
テーマ:[研修テーマ]
対象:[参加者のITリテラシーや役職]
所要時間:60分
出力形式:
- 研修の目標(3点)
- 各セクションの内容(20分×3セクション)
- 各セクションで行うワーク(1つずつ)
- 研修後に参加者が実践できるアクション
場面7:コピー・採用
⑬キャッチコピーを10案出す
以下の条件でキャッチコピーを10案出してください。
サービス・商品:[サービス名と概要]
ターゲット:[対象顧客]
伝えたいこと:[最も伝えたいメッセージ]
禁止ワード:「革命」「変革」「加速」「最適化」
条件:
- 15〜20字程度
- ターゲットが「自分ごと」として感じられるコピー
広告やLPで使えるコピーを大量に出させておいて、選ぶだけにする。禁止ワードを指定すると、ありきたりな表現が減ります。
⑭採用求人票の下書き
あなたは採用のプロフェッショナルです。
以下の条件で求人票の本文を作成してください。
求人職種:[職種名]
業務内容:[主な業務]
求める人物像:[人物像]
アピールポイント:[会社・仕事の魅力]
形式:
- 「こんな仕事です」「こんな方を求めています」「こんな環境です」の3部構成
- 各300字以内
- 堅くなりすぎず、親しみやすいトーンで
⑮何にでも使える「壁打ち用」プロンプト
あなたは厳しいが親身なビジネスコンサルタントです。
以下のアイデアについて、良い点・懸念点・改善提案を率直に教えてください。
アイデア:
[自分のアイデアをここに書く]
評価してほしいポイント:
- ビジネスとして成立するか
- ターゲットのニーズと合っているか
- 見落としている視点がないか
「本当に正直に意見をくれ」という前置きをすると、お世辞なしで批判的な視点を返してくれます。一人で働いているときの「もう一人の壁打ち相手」として使えます。
正直に言う:ChatGPTが向かない場面もある
15個のプロンプト例を紹介してきましたが、苦手な場面もあります。
最新情報が必要なとき:知識のカットオフがあるため、直近の出来事や最新データは自分で確認が必要です。
数字の正確性が求められるとき:計算や統計の数字はChatGPTを鵜呑みにしないでください。必ず人間がチェックする。
自社固有の情報を前提にした文章:固有名詞・内部事情・業界特有の慣行は、都度インプットする必要があります。
**「AIが言ったから正しい」という判断が一番危ない。**あくまで「初稿を出してくれるアシスタント」として使う。最終確認は人間がやる。この分担が、失敗を防ぐ唯一の方法です。
今日から実践するチェックリスト
- 自分の業務で一番時間がかかっている作業を1つ特定した
- 上記のプロンプト例を1つコピーして実際に試した
- プロンプトに「役割・背景・指示・制約」の4要素を入れた
- ChatGPTの答えに「もっと短く」「もっとカジュアルに」と追加指示してみた
- 使えると感じたプロンプトを保存しておく場所を決めた
まとめ:ChatGPTは使い続けるほどうまくなる
最初から完璧なプロンプトは書けません。
使いながら試行錯誤して、「この書き方が一番答えが良かった」というパターンを積み上げていく。それが、ChatGPTを本当に使いこなせるようになる唯一の方法です。
今日紹介した15個のプロンプトをそのままコピーして使ってみてください。最初はぎこちなくていい。使い続けることで、自分の仕事に合った使い方が見えてきます。
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