こんにちは、ステップアウトマーケティング代表の今宿裕昭です。
62歳です。
最初に言っておきます。僕はプログラミングができません。HTMLもCSSもわかりません。ExcelのVBAすら書いたことがない。
博報堂に29年いましたが、マーケティングとクリエイティブの人間でした。クリエイティブの経験を積んで、またマーケティングに戻る。そういうキャリアです。技術とは無縁でした。
その僕が今、自社サイトの開発・保守をひとりでやっています。毎朝のnote記事も、ポッドキャスト配信も、Google Analyticsの分析も。
どうやって?
始まりは「新し物好きの血が騒いだ」から
2022年11月30日。OpenAIがChatGPTをリリースしました。GPT-3.5というモデルを使った、誰でもAIと会話できるサービスです。
新し物好きの血が騒ぎました。
博報堂にいた頃から、新しいテクノロジーには真っ先に飛びつく性格でした。インターネットが出てきたときも、スマートフォンが出てきたときも、「これは世の中を変える」と直感して触りに行った。
ChatGPTも同じでした。触った瞬間、「これは仕事が変わる」と確信しました。
最初から、仕事に使った
僕の場合、「遊び」の期間はほとんどありませんでした。
最初から、自分の仕事を手伝わせました。
企画書の下書き。補助金の申請書類。提案書のロジックチェック。クライアント向けのリサーチ。
バンバン、生成していきました。
生成AIそのものが進化するたびに、できることが広がる。ChatGPTからClaude、Perplexity、Gemini──新しいモデルが出るたびに試し、使い方をアップデートし続けてきました。
大切なのは、どんな問いに対して、どんな答えを返してくるのか。その引き出しをいくつ持てているのか。
できることと、できないこと。正しいことと、嘘をつくこと。その差を見極めるには、とにかく何度も会話を重ねるしかありません。
人間と同じです。どれだけ会話したかで、理解が深まる。
生成AIの進化に、3年間伴走してきた。 それが僕のAI体験の本質です。
2025年11月、すべてが変わった
転機は、2025年11月でした。
GoogleがGemini 3 Proをリリースしました。同時期に、AnthropicのClaude、OpenAIのモデルも急速に進化していた。生成AI全体のレベルが、一段階上がった感覚です。
アウトプットの精度が、それまでとは次元が違った。
「これなら、自社のサイトをリニューアルできるんじゃないか」
やってみたら、本当にできてしまいました。
プログラミング経験ゼロの62歳が、です。
Claudeというツールに「トップページにこういう情報を載せたい」「ブログページを追加したい」と日本語で伝えるだけ。コードを書き、ファイルを作り、サーバーにデプロイする手順まで案内してくれる。
プランニングから、ソリューションまで
サイトのリニューアルは、入口に過ぎませんでした。
SEO対策も、AIに依頼すればどんどんできる。GEO(生成エンジン最適化)も。必要なウェブアプリも、バンバン作れる。
博報堂時代の僕は、クリエイティブディレクターでした。「何をすべきか」を考え、「どう伝えるか」を設計する。でも、実行は制作会社やエンジニアに任せるしかなかった。
今は違います。プランニングからソリューションまで、一気通貫でできる。
AIがあれば、考えるだけでなく、作れる。
だから、仕事の軸足を一気にAIに寄せていきました。AI伴走プロデューサー。経営者のAI活用を、伴走しながら支援する。
新しいクライアントが、どんどん増えていきました。
シニアがAIを始めるときの3つの壁
振り返ると、僕がぶつかった壁は3つありました。同世代の経営者と話すと、だいたい同じところで止まっています。
壁1:「カタカナ語」の壁
プロンプト。トークン。ファインチューニング。API。
AIの世界はカタカナ語だらけです。これだけで「自分には無理だ」と思ってしまう。
解決策は、全部無視することでした。
僕はいまだにトークンの計算方法を知りません。APIの仕組みも正確には理解していない。でも使えています。
車のエンジンの構造を知らなくても車は運転できるのと同じで、AIの仕組みを理解する必要はありません。使い方さえわかればいい。
壁2:「タイピング」の壁
これは切実でした。若い世代のようにキーボードを高速で打てません。
ChatGPTの音声モードが、この壁を壊してくれました。話しかけるだけで使える。 車の中でも、散歩中でも。
音声入力の精度は、僕が使い始めた頃と比べても格段に上がっています。日本語の認識もほぼ完璧です。
壁3:「失敗が怖い」の壁
一番大きかった壁は、これかもしれません。
「間違った使い方をして、変なことになったらどうしよう」 「顧客データが漏洩したら取り返しがつかない」
この不安は正当です。無視してはいけない。
僕がやったのは、最初は個人の仕事だけにAIを使うことでした。顧客情報は入れない。社外秘のデータは渡さない。自分の提案書の下書きや、自分のアイデアの壁打ちだけに使う。
安全な範囲で「使える」実感を積んでから、少しずつ用途を広げていきました。
生成AIと歩んだ3年で変わったこと
2022年11月にChatGPTを触り始めてから3年半。変わったことを正直に書きます。
変わったこと:
- 自社サイトを自分で開発・保守できるようになった
- 毎朝、日経新聞を読んでnote記事を書く習慣ができた
- ポッドキャストを配信するようになった
- 提案書のクオリティが上がった(リサーチの深さが変わった)
- 「ひとりで仕事をしている」感覚が薄くなった
変わらなかったこと:
- 営業は自分でやっている。AIは代わりに電話をかけてくれない
- クライアントとの信頼関係は、対面でしか作れない
- 最終的な判断は、すべて自分がする
AIは万能ではありません。でも、「ひとりでもやれる」の範囲が劇的に広がりました。
「60代だからこそ」の強み
ひとつ、意外なことに気づきました。
60代は、AIの恩恵を一番受ける世代かもしれない。
なぜか。「何を聞けばいいか」を知っているからです。
若い世代は、AIをツールとして使いこなすのは速い。でも「何を聞けばいいか」の精度は、経験に比例する部分がある。
60代は違います。30年以上の仕事の経験がある。課題を言語化する力がある。「この提案の弱点は何か」「この市場のリスクはどこにあるか」──こういう問いを立てられるのは、経験があるからです。
AIは「答える力」は持っている。でも「問う力」は持っていない。
問う力を持っているシニア経営者こそ、AIの最良のユーザーだと僕は思っています。
始めるのに遅すぎることはない
ChatGPTが出たとき、僕は59歳でした。プログラミング経験ゼロで飛びつきました。
3年半経った今、あのとき始めてよかったと心から思います。でも、「今から始めても遅い」とは思いません。
AIは毎月進化しています。僕が始めたときより、今のほうが使いやすい。来月はもっと使いやすくなる。
始めるベストタイミングは、いつだって「今日」です。
もしあなたが50代、60代の経営者で、AIが気になっているけど踏み出せないなら、今日ChatGPTの無料版を開いて、こう聞いてみてください。
「私の会社は○○業で、いま一番困っているのは△△です。AIで解決できますか?」
その返答が、最初の一歩になります。
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